第21番 太龍寺



2008年8月27日更新

第21番 太龍寺 (たいりゅうじ)
2008年4月12日巡礼
第21番 太龍寺は若き日に弘法大師が修行した場所として、室戸岬の 第24番 最御崎寺と共に有名です。
司馬遼太郎氏の小説『空海の風景』にも登場し、標高わずか500mにも満たないこの山を空海はこよなく愛していた節があると書かれてあります。
後で阿南に出張に行った際に気が付いたのですが、鳴門から、徳島、小松島、阿南にかけて国道を走ると必ず右手に太龍寺ロープウェーの鉄塔が見えます。
その姿は意外に悠々としていて、数字上の標高以上に高く大きな山に見えます。
古くから修験者に霊験あらたかな山とされたのも、高い山ではないものの、阿波の国の主要地域のどこからも見える馴染み深い山だったからでしょう。
今回は時間の関係でロープウェイを利用する事にしました。

第20番 鶴林寺からうねうねとした狭い山道を走って道の駅「鷲の里」へ。
到着したのは、残念ながらロープウェイが出た直後でした。
待つ事20分。段々とロープウェイ待ちのお遍路の団体が増えてきました。
ようやくロープウェイの発車時間が近付くとお遍路姿の団体が我先にと並び始めました。
ゲートが開くとルールもマナーも無く、我先になかば走る様にしてロープウェイに乗り込んでいきます。
ロープウェイが登る側で写真を撮ろうとしていたのですが、やたらノネナール臭いじいさんが巌として場所を譲ってくれないので諦めました。
それにしてもロープウェイ内のノネナール臭さときたら、卒倒しそうでした。

『水曜どうでしょう 〜四国八十八ヶ所2』で「なお、駅到着の際に、衝撃がありますのでご注意下さい。」とのアナウンスが流れ、大泉さんが吹っ飛んでいますが、さすがにあそこまでひどくはありません。

さて、太龍寺駅に到着です。
ここからが大騒動。
先達に引率された団体が我先に本堂に殺到します。
本堂は石段を登った上にあるのですが、団体さんの元気な事ったら。
ここは、強烈なノネナール臭から逃れる為に、一時避難。

本堂脇におみくじがあるのを見つけて引いてみる事にしました。
すると娘が引いたおみくじはなんと大吉。
しかし、良く見ると、「失せ物  出ず、遅ければ無し」とあります。

あれ、!?

これって『水曜どうでしょう 〜四国八十八ヶ所2』で大泉さんが引いたのと同じでは・・・
ちなみに僕も引きましたが、中吉。
もちろん「失せ物」の項は違っていました。

『水曜どうでしょう』では、いかにも大泉さんに不幸が訪れるかの様に描かれていますが、これも編集の妙?
藤やんの事だから意図して話を怪奇談に持って行っているのでしょう。

それにしても『失せ物』なんて話を、その後数珠を無くすのをみすかした様な絶妙なタイミングで捉えているのにはびっくりです。

山域は広く、美しい場所も多く、正直今度もっとゆっくり見てまわりたいなと感じました。
ちょうど納経所前のしだれ桜が満開でせっかくなので写真を撮りました。
ロープウェイの上からは、修行姿の弘法大師の像や、日本狼の像を見る事ができます。

結局、第22番 平等寺が残り、こちらは次回になりましたが1日10寺は新記録でした。

ロープウェイ麓駅の鯉に餌をやり、売店の天津甘栗を買って、娘も上機嫌。
こんな休日もアリです

                

左より 雲辺寺ロープウェイ  日本狼の像

    

左より 本堂への石段  本堂  境内

    

左より 境内二景  道の駅「鷲の里」の池の鯉


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